【活動報告】こども家庭庁による児童相談所職員の採用・人材育成・定着支援事業に係る公募にチャイボラが採択されました - チャイボラ

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2024.07.29 (mon.)

  • 活動報告

【活動報告】こども家庭庁による児童相談所職員の採用・人材育成・定着支援事業に係る公募にチャイボラが採択されました

特定非営利活動法人チャイボラ(所在:東京都豊島区、代表理事:大山 遥、以下「チャイボラ」)は、こども家庭庁による公募事業(児童相談所職員の採用・人材育成・定着支援事業)に採択されました。

本事業は、働く場所として児童相談所の魅力を発信するため、学生等に向けた広報啓発活動や、各児童相談所での見学等や児童相談所職員の就業継続を支援するなど、人材確保に向けた取組の強化やその基盤調査を目的としています。今年度が初の公募であり、チャイボラが過去に行ってきた社会的養護領域での人材確保・定着の活動が評価され、採択されました。

チャイボラの活動
チャイボラは2018年6月の設立以来、「子どもたち一人ひとりが大切に育てられる世の中」を目指し、社会的養護施設の職員不足を解消するため、職員の確保と定着をサポートし続けてきました。職員確保の観点からは、社会的養護施設が情報発信を行うことができるプラットフォーム「チャボナビ」を基幹事業し、施設の情報発信や施設見学会等をサポートしています。職員定着の観点からは、内定離脱や早期離職を防ぐためのゼミナールや職員向け研修、ピアサポートの場の提供などを実施しています。

児童相談所を取り巻く人材状況
現在日本には約250箇所の児童相談所があり、児童およびその家庭への相談援助や一時保護、措置判定など、児童福祉の基幹的組織として運営がなされています。児童福祉施策において代替が効かない重要な機関である一方、そのほとんどが「人材に関する課題」を抱えてきました。
それにより、近年、人員枠の増加、人件費に関する予算の拡充などの大幅な改革がなされてきています。たとえば政府は、2023年度からの2年間で児童福祉司を1,060人程度、4年間で児童心理司を950人程度増員する方針を固めています。このように、児童相談所の人員不足という問題に対しては、「採用数」の増加という形での改善が試みられている一方、職員の高い離職率や職員がメンタルヘルスの不調を抱え休職するという課題が顕在化してきています。
このような状態が続けば、児童やその家庭への適切な相談援助や措置判定、虐待などの原因によって傷ついた心理面へのケアなど、児童相談所が果たすべき業務にも支障をきたしかねません。

課題解決に向けたこれからの取り組み
チャイボラは、社会的養護施設の人材確保・定着に向き合ってきましたが、近接領域かつ要となる児童相談所の課題の解決は、社会的養護施設の課題解決を進めるうえでも大事な観点であると考えました。これまでに積み重ねてきたノウハウをビジョン実現に向けて最大活用すべく、以下の取り組みを行っていきます。

1.広報啓発事業
児童相談所職員へインタビューを行い、「児童相談所で働くことの苦労ややりがい、世の中からのイメージとのギャップや現場のリアル等」を聞き、発信します。そこで働く人達が何を想い、どのようなことをやりがいとしているのかに着目し、記事だけでなく動画も活用し、その人の人となりも伝わるよう工夫します。現場で働く人々のリアルを伝えることにより、児童相談所で働きたい方や興味がある方を増やすことを目的に実施します。

2.見学会等の情報提供事業
児童相談所の実際の様子を目にする機会を提供するため、いくつかの児童相談所と協力し、見学会を実施します。実際の児童相談所の様子を広く発信することで、就職を希望する方々の増加を目指します。

3.児童相談所職員同士のピアサポート等の人材定着支援事業
現在児童相談所で働いている職員の定着を支援するため、対面・オンライン両面を活用したピアサポートの機会を作ります。児童相談所における課題の一つとして、高い離職率があります。扱う情報が極めてセンシティブであることや、日々の業務の忙しさから、自分の悩みについて他者に相談を行うことも難しい環境があります。ピアサポートを実施することにより、苦労だけでなく頑張っていることや取り組み等を共有し合うことで「職員の孤立」を防ぎ、定着率を向上させることができると考えています。

4.児童相談所課題調査事業
現状の児童相談所における課題はブラックボックス化しており、課題のボトルネックが明確化されていない状態にあります。まずは、これらの課題を調査・分析し、課題の根幹を明確化することで、具体的な打ち手を探り、今後の児童相談所の人的課題の解決につなげてまいります。

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